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デューデリジェンスの起源とは

Due=相当な(適切な、正常な)Diligence=注意という意味で、その起源はアメリカの不動産取引において、「対象不動産の内容・過年度の取引履歴・紛争の有無・その他不動産に関連する瑕疵の存在」等を買い手側が確認する行為として一般化したものと言われています。

そもそも、アメリカでは売買実行時に売り手側から買い手側にリスクが包括的に移転するという原則が存在し、売買契約締結前に買い手側が自らコストを負担して対象不動産に関する調査を専門家に依頼することが一般的になっています。デューデリジェンスは、このプロセスが不動産取引や「企業の売買」であるM&A等においても採用されたものです。

したがって、適正なデューデリジェンスを経て当事者間で売買の合意がなされた場合には、一般的には、買い手側には異議を申し立て、損害等の賠償を求めることはできません(ただし、通常の実務においては、売買契約前の調査業務や資料開示に一定の制限があり、買い手側が満足する調査を実施することが不可能であるため、M&Aに係る合意・契約において売り手側に表明保証を求め、一定の瑕疵担保責任を規定するケースがほとんどです。買い手側のリスク負担の前提として、デューデリジェンスは「買い手に対して移転されるリスクを明確化すること」が本質的な目的といえ、デューデリジェンスを行うことによってさまざまな取引が安定的に実行されるようになるのです。

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